月刊:DUCATI F750 村山SP!

7年間連れ添った我がF750村山スペシャルですが、
とうとう私の手を離れる時がやって来ました。
里親募集の告知を出し待つこと1年半、ついに希望者が現れたのです。

新しいオーナーは大阪在住、アパレル関係の会社を経営されていまして、
リターンライダーを目指して理想のバイクを探していたところ、このマシンと出会いました。
一目惚れされ、ご連絡をいただき実車確認、その場で即決されました。

彼はフェラーリ365GT2+2ランボルギーニ・ミウラSV を所有していることもあり、
ウェーバーの吸気音を楽しむ為に生まれたF750村山スペシャルに対して
多大な関心を示され、そのデザイン・コンセプトに対し大いに共感され、
情熱とともに新オーナーを引き受けてくださることになりました。

月刊:DUCATI F750 村山SP!

譲渡手続きは順調に進み、先日、大阪にて無事納車。

F750村山スペシャルは新天地で想像以上に熱烈な歓迎を受けました。
彼の邸宅で、彼の経営するお洒落なお店の前で、みなさまに囲まれ、
このマシンに対する賞賛の言葉を多々いただきました。

彼と彼のF750村山スペシャルが新しい一歩を踏み出すところを見届けながら、
私とこのマシンとの7年間を振り返っていましたが、これまでの様々な記憶が去来し、
感情が交錯し、私は、しばしの間それらに対して静かに圧倒されておりました。

今回、F750村山スペシャルを通して得ることができた素晴らしい一期一会。
私は心から感謝し、晴れ晴れとした気持ちで大阪を後にしました。
もはや、何も思い残すことはありません。

80年代マシンの理想を追求してきた私との二人三脚の物語はこれにて終了ですが、
これからは新オーナーの元で、F750村山スペシャルは沢山の人に出会い、
その存在を確かにしていくことでしょう。

じゃ、元気でナ、相棒。

今までありがとう。また会う時まで。

さらば。